「若ゲのいたり」の紹介と筐体のリクープ(回収)について思うこと
連載を楽しみにしているWebマンガがあります。
「若ゲのいたり」というタイトルでマンガ家の田中圭一氏が、ゲームクリエイターを紹介するマンガです。ファイナルファンタジーの坂口博信氏、龍が如くの名越稔洋氏、スマブラの桜井政博氏など、有名なゲームクリエイターの開発エピソードがマンガで紹介されています。
若ゲのいたり〜ゲームクリエイターの青春〜 | 電ファミニコゲーマー
最新作はセガの「バーチャロン」の開発者である亙重郎氏です。
いやー、バーチャロンかあ、懐かしいですね。最新作は今年発売されていますが、アーケード版が全盛期だったのは何年前だろう。
(出典 とある魔術の電脳戦機)
「若ゲのいたり」の紹介と名越稔洋氏の思い出
ゲーム開発者といっても様々です。ゲーム開発者を大きく二つに分けるとするなら、パブリッシャーとデベロッパーでしょうか。
「若ゲのいたり」は、有名タイトルのクリエイターへのインタビューをマンガにしているので、パブリッシャーかデベロッパーかでいうと、前者への取材になりますね。もちろんその方がおもしろいですし、そうでないとアクセスも集まらないでしょう。
デベロッパーに所属している私も楽しんで読んでいます。
龍が如くの開発者として有名な名越稔洋氏とは一度お会いしたことがあります。いや、お会いしたことがある、と書くと語弊がありますね。
大阪の日本橋のソフマップで、龍が如くの新作発売のときに名越氏がキャンペーンで来店されていたのです。そのときに新作を買ったので握手してもらいました。
えー、という訳で、ただの一ファンです(^^;
実は握手してもらうときに、
私も○○○に所属しているゲーム開発者です。いつも参考にさせてもらっています!
と言おうかどうか迷ったのですが、結局、何も言えませんでした。
うん。小心者だw
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アーケードゲームの筐体のリクープ(回収)について
今回のバーチャロンを取材した「若ゲのいたり」を読んでいて、気になった言葉が「リクープ」です。最近はこの言葉をソーシャルゲームの開発でよく耳にします。「若ゲのいたり」では全然違う箇所で使われていますが。
私自身はアーケードゲームの開発に参加したことがありません。アーケードゲームのコンシューマーへの移植なら何度か参加したことがあるのですが。
そのためアーケードゲームの運営にはあまり詳しくないのですが、アーケードゲームを担当していた知人が、一番気にしていたのはロケテストでした。ロケテストとは、発売前の機種をゲームセンターに一定期間おき、ユーザーの反応やインカムを確認する作業です。
アーケードゲームの筐体はゲームセンター側が買い取ります。そのためロケテストでのインカムが良くないとゲームセンターに売れない可能性が出てきます。
若ゲのいたりで社長が発言している、リクープが見込めない、というのはゲームセンター側が筐体を購入してもインカムが低くて購入費を回収できない、という意味ですね。
まとめ ー 今はリクープというとソシャゲの開発費の回収
今のゲーム会社でリクープというと、ソーシャルゲームのリリース後の運営で、いつ開発費が回収(リクープ)できるのか、でしょうか。
リクープできない=ソシャゲのサービス終了なので、ゲーム開発者にとっては怖い言葉でもあります。もっとも人月単価で受託開発している会社にとっては関係のない言葉でもあるのですが。
ちょっと話題が暗くなってきたので、今日はこの辺で。
「若ゲのいたり」に、タクティクスオウガの松野泰己氏が登場してくれないかな^^