鳥谷選手の連続試合出場記録が止まる。何が問題だったのか。
阪神タイガースの鳥谷選手の連続試合出場記録が止まりました。止まったとはいえ、衣笠祥雄選手に次ぐ歴代2位の1939試合です。さらには阪神タイガースの選手として通算出場記録もトップです。まずは偉大な記録を達成した鳥谷選手に敬意を表したいと思います。
（出典 阪神タイガース公式サイト）
ただ、私個人としては記録が途絶えたことが残念でなりません。鳥谷選手は36歳です。全盛期は過ぎたかもしれませんが、まだまだ記録は延ばせると考えていました。
プロ野球では40歳前後になっても活躍する選手も多くいます。鳥谷選手にも40歳までとはいわなくても、あと2年くらいは連続試合出場を続けられるのではと考えていました。そしてその先には衣笠選手が持つ日本記録の更新も。
もちろん不振の影響があったかもしれませんが、記録が止まったことが残念でなりません。
2つの異なるプロ野球解説者の意見
プロ野球解説者の広岡達朗氏の意見を引用します。
「連続試合出場？ そんな記録は関係ありませんよ。サードにコンバートされる時に、『なぜ僕が代えられるのか？』と言わないといけなかった。しかし、定位置を脅かす存在がいなかったから、鳥谷は守備のスタートが遅くなり、守備範囲が狭くなっていた。すべての元凶は複数年契約です。どんな選手も歳には勝てない。“この一球”“この一打”というプレーができなくなった時に、惜しまれながら辞めるべきなんです」
どんな選手でも歳には勝てないというのは、動かすことのできない真実です。イチロー選手が事実上の引退をしたのも、年齢による衰えからなのは明白です。鳥谷選手も現在の打撃不振を考えれば、記録が途絶えたのも致し方のないことなのかもしれません。
もうひとり、阪神OBでもある藤田平氏の意見を紹介します。
「もっとチャンスを与えるべき。昨年はショートからサードにコンバートさせ、ゴールデングラブ賞をとったのに、今年はセカンドへと2年連続でコンバートした。キャンプで守備練習に時間を割かせ、レギュラーに固定しないのは酷な話。鳥谷はもっと打席に立てば結果を残すでしょう。それで結果が出なければ、記録を諦めることになっても仕方ない」
私は藤田平氏の意見に賛成です。
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私自身は藤田平氏の意見に同調したい
鳥谷選手はショートで667試合連続フルイニング出場記録を保持しています。阪神入団当初はサードを守ったこともありますが、長くショートが定位置でした。
ところが2016年にポジションをサードにコンバートされます。理由は若手の台頭と、守備の負担軽減でした。ただ2017年のキャンプ時に、鳥谷選手がショート復帰を直訴していることから、このコンバートは鳥谷選手が望んだものではないことは明白でしょう。
鳥谷選手はコンバート直後の2016年は打撃不振に陥りました。ただ翌年の2017年は調子を取り戻し、 打率.293とチームトップの成績を残しています。そして守備でもサードでゴールデングラブ賞を獲得しています。
その鳥谷選手をなぜまたセカンドにコンバートしたのか？
明らかに首脳陣に采配ミスでしょう。コンバートすればそれだけ守備練習に時間がとられ、打撃に影響するのは明白です。2016年の結果がそれを証明しています。しかも鳥谷選手がセカンドの守備練習を開始したのは春季キャンプの途中からだそうです。行き当たりばったりとまではいいませんが、長期的なチーム強化を考えてコンバートしたのでないのでしょう。
藤田平氏が指摘しているように、鳥谷選手は試合に出場させれば結果を残す選手です。守備位置をコンバートし、出場機会もバラバラで、結果を残せというのが酷な話です。
しかもセカンドコンバートの理由が大山選手をサードで起用するためです。大山選手のサード起用はロサリオ選手の加入が影響しています。
- ロサリオ加入→ファースト守っていた大山選手がサードへ
- 大山選手がサード→サードを守っていた鳥谷選手がセカンドへ
という形なのですが、この二人の選手が現状で結果を出せていないことを考えると、明らかな首脳陣の失敗といっていいでしょう。
まとめ ー 1939試合連続試合出場記録は胸を張っていい
（出典 阪神タイガース公式サイト）
それでも1939試合連続試合出場というのは胸を張っていいと思います。鳥谷選手は2004年の新人のときから記録を続けてきました。
- 総理大臣は小泉純一郎氏
- 自衛隊のイラク派遣
- Facebookが誕生
- 拉致被害者の5人が帰国
- アテネオリンピック開催
- ニンテンドーDS、PSPが発売
2004年の出来事をピックアップしてみました。一昔も二昔も前という感じがしますね。
この年から連続試合出場を続けてきた鳥谷選手にあらためて敬意を表したいと思います。そして引き続き活躍を、心から期待しています。
