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億男 宝くじが当選したら人は幸せになれるのか

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宝くじが当たって数億円というお金を手にしたら、人は幸せになれるのでしょうか。宝くじが当たったことのない私には分からないのですが、その答えを垣間見せてくれるのが、億男(おくおとこ)という小説です。

 

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帯に56万部突破と書かれており、2018年秋には映画化も決定しています。売れている小説なのでしょうね。私も本屋で平置きになっているのをみて、気になったので買ってみました。

 

著者の川村元気さんは、マルチに活躍されているクリエイターです。映画プロデューサー、小説家、絵本作家という3つの肩書を持ち、「電車男」や「君の名は。」といった映画のプロデュースや、「世界から猫が消えたなら」という小説も執筆されています。

 

億男のあらすじ

大倉一夫(おおくら かずお)は図書館司書として勤務する傍ら、夜はパン工場でアルバイトをしていた。毎月40万円の収入があるが、弟の三千万円の借金肩代わりしたことで、収入のほとんどをその借金返済に充てていた。

 

借金が原因で妻は一人娘を連れて出ていき、今は猫の「マーク・ザッカーバーグ」とパン工場の社員寮で一人暮らしを送っていた。

 

娘の誕生日を一緒に過ごした帰り、一夫はショッピングセンターの福引きで宝くじ十枚を手にした。 娘が欲しがっていた自転車を当てることは出来なかったが、この宝くじが一夫の人生を変えた。その宝くじで3億円を手に入れたのだ。

 

3億円という大金を手に入れることになっても、一夫にはお金の使いみちが分からなかった。そんなとき、一人の友人を思い出した。大学時代の落語部の親友で九十九(つくも)だった。

 

九十九はITベンチャー企業を起ち上げ、年商数千億にまで拡大していた。大金を持つ九十九なら、お金と幸せについて教えてくれるだろうと考えた一夫は、3億円を持参して九十九と会った。昔話をしながら酒を酌み交わした一夫だったが、目が覚めたときには衝撃的な結果が待っていた。

 

九十九が3億円とともに消えていたのだ。

 

大金を手に入れたら人は幸せになれるのか

宝くじが当たったら幸せになれるのかどうかは難しい問題ですね。宝くじに当選し、大金を手にしたことで人生が狂ってしまった人も数多く存在します。中には殺害された人もいます。

 

今夏のサマージャンボ宝くじの当選金額は、一等と前後賞を合わせて7億円だそうです。劇中の3億円の倍以上の金額ですね。毎年2000万円を使ったとしても、使い切るまでに35年かかることになります。毎年1000万円なら70年ですね。

 

宝くじが当たっても、誰にも言わずに今までと変わらない生活を送ることができる人はどれくらい居るのでしょうか。

 

私ならすぐに会社を辞めちゃうので、バレてしまいそうな気がしますw

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名作落語の「芝浜」

この物語のテーマというか、ストーリーの奥底にあるのは名作落語の「芝浜」ですね。主人公である一夫と九十九が落語部で、九十九が得意な落語も「芝浜」ということもあり、物語の中でも何度か出てきます。

 

芝浜の詳細についてはここでは書かずに置きますが、名作落語だけあってちょっとホロリとさせられる落語です。

 

九十九が芝浜の女将役と書いちゃうとネタバレになっちゃうかな(^^;

 

まとめ ー チャップリンの名言を最後に

誰もが「もし自分が宝くじが当たったら」と考えたことがあると思います。そして誰もが「宝くじが当たっても私なら大丈夫」と考えているのではないでしょうか。実は私もその一人ですw

 

でも、実際に数億というお金を手に入れて、いつもと変わらない日常生活を送れるのは、強靭な精神力の持ち主だけなのでしょうね。

 

唐突ですが、最後に劇中にも出てくるチャップリンの名言を書いて終わりにしておきます。

 

人生に必要なもの。それは勇気と想像力と、ほんの少しのお金さ