アルバイトをするな。職場は変えても職業は変えるな。
採用担当をしていることもあって、応募者の履歴書や職務経歴書を毎日のようにみています。そしてその度にため息をつくことがあります。それは大学や専門学校を出たあとに正社員にならずアルバイトをしている人が居ることです。
もちろん家庭の事情とかやむを得ない事情があるのであれば仕方ありません。でも、理由を聞いてみると、正社員になるのが嫌だったとか、明確な理由がなかったりします。中に何となく正社員になりたくなかったという方もおられます。
何というか・・・もったいないですよ、それ。
28歳の経験者と27歳の未経験者
最近、28歳のデザイナーを採用しました。個人的なプロフィールになるので、詳細な経歴は伏せますが、専門学校を出て、2社でデザイナーとして勤務されたあとの入社でした。
そして27歳の未経験の方を不採用にしました。有名大学を出られていたのですが、大学卒業後の2年間は営業として勤務され、その後はアルバイトをされていました。25歳のときに一念発起して、ゲーム系専門学校に入学され、2年間学んで弊社に応募されました。
28歳 経験者 | 27歳 未経験者 | |
学校卒 | 20歳 | 22歳 |
一社目退社時の年齢 | 22歳 | 24歳 |
二社目退社時の年齢 | 25歳 | 25歳 |
応募したときの年齢 | 28歳 | 27歳 |
デザイナー経験 | 8年 | なし |
表にするまでもないかもしれませんが、二人の年齢と職場の変遷をまとめてみました。
どうしても27歳の方を採用するのは無理でした。作品も性格も熱意もよかったのですが・・・
なぜ、大学卒業したときに、いや、せめて最初の会社を辞めたあと、二社目でアルバイトをせずに業界を目指してくれていたなら、と残念でなりません。
自分の年齢と他人の年齢を比べてみよう
35歳や41歳で応募に来られた方もおられます。その熱意は尊重したいのですが、採用されることはありません。
会社を変わっても、会社を辞めてもかまいません。職場はいくらでも変わって良いのです。でも、転職は慎重にしましょう。
難しいことを書いていることは分かっています。20歳そこそこで自分のやりたいことが決まっている方が珍しいでしょう。でも自分探しとかでアルバイトをしていると、道を決めた人との差はどんどん開いてしまいます。
自分の年齢と他人の年齢を比べてみましょう。そして学校を出て寄り道せずに業界を歩いている人が、どれくらいの経験を積んでいるのかを考えてみると良いかと思います。
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職場は変えても職業は変えない
すごく残念というかもったいないと感じてしまいます。2年間ってちょっとした時間ですよね。ゲームクリエイターになりたいために専門学校に入り直して2年間学び直すというその熱意は良いと思います。
でも、なぜもっと早く決断しなかったのかと悔やまれます。せめてアルバイトをしなかったら。1年間早く決断していたら、と残念でなりません。
そういう私もゲーム会社に入社したのは30歳のときです。でもそれ以前も違う業界ですがデザイン職だったので、デザイナーとしては8年の経験がありました。
会社や業界は変わっても良いので、職業は変えないようにしましょう。
まとめ ー 最短でその道を選んだ人との違い
「お祈りメール」と呼ばれるメールがあります。いわゆる企業が応募者に送る不採用通知です。
これは送って気持ち良いものではありません。気持ち的には弊社のような中小開発会社に応募にきてくれた人は全員採用したいくらいです。
今回、不採用になった未経験の方は熱意も性格も作品もよかったので、すごく迷いました。現場のリーダーからも、採用しても良いのでは、という意見もありました。でも、結局は見送ることになりました。
ゲーム業界でも、アニメ業界でも、医者でも、先生でも、消防員でも、弁護士でも職業は何でも良いと思います。
その道を選んだときに、最短でその道を選んだひととの年数の違いを意識しましょう。