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社会人として生き残っていくための、たったひとつの冴えたやり方

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4月から社会人になった人も多いと思います。仮に成人になったときから働くとすると、20歳から60歳の40年もの間、働くことになります。最近は定年が65歳のところも増えているので、それを考えると45年にもなりますね。

 

働き始める年齢によって数年の違いはありますが、それでも40年もの間、社会人として働き続ける必要があるのです。

 

いやー、働きたくないなー。

 

あ、ごめんさい。つい本音が(^^;

まあ、本音はひとまずおいておいて。

 

さて、ご飯を食べていくためには働き続ける必要があります。どうせ働くなら、良い職場で良い給料で良い人間関係で、働きたいですよね。

 

では社会人としてより良い環境で行き残っていくには、どうすればよいのかを考えてみます。

 

社会人としての必要なスキルは3つ

社会人としての必要なスキルは3つあります。

  • テクニカル・スキル
  • ヒューマン・スキル
  • コンセプチュアル・スキル

言葉だけではよく分からないですよね。それぞれのスキルを解説します。

 

テクニカル・スキル 仕事に必要な技術的なスキル

仕事に薦めていく上で必要な技術的なスキルがテクニカル・スキルです。

 

例えばゲーム会社のデザイナーであれば、下記のようなスキルが必要になります。

  • デッサン力
  • ツールを使いこなす能力
  • 色の知識
  • レイアウトの知識
  • ゲーム開発の知識

3DCGを扱ったり、2DUIデザイナーだったりすれば、上記にプラスして専用の知識が必要になります。

 

これがスイミングのコーチであれば、水泳の知識だったり、人への教え方になり、ドライバーだったら運転能力や荷物の積み方になるのでしょう。

 

要はテクニカル・スキルとは、仕事を進めていく上での技術的なスキルです。

 

ヒューマン・スキル 人間関係を円滑にするスキル

仕事は一人ではできません。いや、一人で進められる仕事もあるのですが、多くの場合、複数の人と一緒に仕事を進める必要があります。そのときに人間に対して必要なスキルがヒューマン・スキルです。

 

ヒューマン・スキル、いわゆる対人スキルもいくつかに分類することができます。

  • 情報を伝える力
  • 情報を受取る力
  • 相手の立場に立って考える能力
  • 精神的な安定

単に柔和で人当たりが良い人がヒューマン・スキルが高い訳ではありません。情報を的確に伝えたり受け取ったりする能力、そして相手の立場に立って考えられる能力が必要です。

 

そしてもうひとつ重要なのが精神的な安定です。怒ったり、怒鳴ったりしないことですね。ビジネスにおいて、怒って状況が改善することはまずありません。

 

どんなに技術的なスキルがあっても、いつも怒っていたり、不平不満ばかり言って他者を攻撃している人に大きな仕事はできないでしょう。

 

また身だしなみもヒューマン・スキルの一つです。

 

以前の職場で技術的なスキルは高く、人柄的にも良いデザイナーがいたのですが、彼はずっと大きな仕事はできませんでした。

 

その理由は彼の癖にありました。

風呂に入らないのです。

 

しかも散髪も嫌いらしく、いつもボサボサの長髪だったので、服やデスクの回りにフケがたくさん落ちていました。そのため男性でも敬遠する人が多く、女性のスタッフの中には同じチームに入りたくないという方もいました。

 

コンセプチュアル・スキル 概念化能力

3つ目がコンセプチュアル・スキルです。日本語でいうと概念化能力です。でも、概念化能力といわれてもよく分からないですね。

 

すでにお気づきの方もおられると思いますが、今回の記事はカッツ・モデルに基づいて書いています。

 

カッツ・モデルとはアメリカの経営学者のロバート・L・カッツが提唱したマネジメントに必要な考え方です(それぞれの説明は私なりにアレンジしています)。

 

ロバート・L・カッツは3つのスキルのうち、コンセプチュアル・スキルが最も重要で、組織のトップになるほど、このスキルが求められると説きました。

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コンセプチュアル・スキルとは何か?

概念化能力ともいわれるコンセプチュアル・スキルとは、問題を解決し実現化していく能力です。

 

例によってゲーム会社で説明してみます。

 

今までコンシューマーゲームしか開発していなかった会社が、ソーシャルゲームの開発に乗り出すとしたら、必要になるものは何でしょうか。ソーシャルゲームでは開発後の運営期間で開発費を回収する必要があるため、まず求められるのがマネタイズです。

 

DAUやARPUといったKPIの知識も必要になるでしょうし、何よりもゲームシステムそのものを考え直す必要があります。

 

コンシューマーゲームであれば、最初にお金を払っていることから、ユーザーはある程度の導入期間があっても遊んでくれます。ところがフリーミアムが一般的になっているソーシャルゲームでは、導入が冗長的であれば、ユーザーは他の無料ゲームにすぐに移動してしまうでしょう。

 

もっと分かりやすい例を言えば、まったくの異業種に取り組むケースです。たとえばゲーム会社が飲食店経営に乗り出すパターンです(実際にレストランやカフェを出しているゲーム開発会社がいくつかあったりします)。

  • 店の立地
  • 客単価
  • 料理の内容
  • スタッフの確保
  • 接客業務
  • 食材の調達

私は飲食業に素人ですが、お店を出す場合に考えないと行けない問題点はいくつもあります。ぱっと思いついただけでこれだけあったので、実際はもっと多くなるのでしょう。これら多種多様な問題を解決し、関係する人々を調整して実現化していくことが必要です。

 

全く新しい仕事や事業に取り組むとき、あるいは困難な問題に対面したときに、必要な事項や問題を洗い出し、物事の本質を見極めて実現していく能力がコンセプチュアル・スキル=概念化能力といわれているのです。

 

コンセプチュアル・スキルは組織の上にいくほど必要になる

カッツ・モデルの概念図

コンセプチュアル・スキルは、組織の上位に位置するほど必要になります。社員よりも課長や部長などの管理職、そして管理職よりも役員や社長など、職位として上になるほど必要になってきます。

 

これは説明するまでもないですね。社員という立場で実際に現場で手を動かす人は技術的な技能が必要になるのに対し、管理する部下が増えたり、部署や組織そのものを管理するひとは、より概念化能力が必要になるでしょう。

 

まとめ ー コンセプチュアル・スキルの鍛えるためのたったひとつのやり方

テクニカル・スキルやヒューマン・スキルに比べて、コンセプチュアル・スキルは鍛えにくいスキルだといわれています。

 

コンセプチュアル・スキルは読書や人と会うことでも向上しますが、最も有効なのは実際に事例に対応することです。経験することでスキルが身につきます。当たり前といえば当たり前なのですが、過去に飲食店を経営したことがある人と、初めて飲食店を開くひとではスキルに差があるのは当たり前ですね。

 

ただ、いつも問題が発生したり、新しいプロジェクトが始まったりする訳でもありません。

 

では、どうすればいいのでしょうか。

 

答えはイメージ・トレーニングです。考え方を変えるのです。

 

例えばあるハンバーガーショップでアルバイトをするときに、ただのアルバイトと考えるのか、外食チェーン店での実務経験と考えるのかで見えるものが違ってきます。

 

常に仕組みを考えるのです。お店でお昼ごはんを食べるときに、お客さんがどれくらいいて、店員さんは何人で対応していて、原価はどれくらいなのか。流行っているのか寂れているのか。そしてその原因は何なのか。

 

ベストセラーになった本に「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」があります。なぜさおだけ屋は潰れないのか、を日常に置き換えて常に考えるのです。そうすることで、今まで自分が見えてこなかったものが見えてきます。

 

追記 がんばれ!新社会人

4月になって、今年から働き始めた新社会人も多くおられると思います。最初は単純作業やつまらない仕事も多いかもしれません。

 

でも、考えましょう。自分のしている仕事の仕組みの裏側をイメージしましょう。ただの作業ととらえるか、貴重な経験と考えるかでその後の人生が変わってきます。

 

以上、組織をドロップアウトした一デザイナーから、社会人になった方へのエールでした!