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アルスラーン戦記7 田中芳樹の架空戦記をハガレンの荒川弘がマンガ化

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アルスラーン戦記は銀河英雄伝説で有名な田中芳樹氏の著書を、鋼の錬金術師を描いた荒川弘氏がマンガ化した作品です。私の好きなお二人のコンビなので、発売されたらデフォルトで購入するマンガの一つです。

 

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表紙の女の子はアルフリードという名前で、主人公であるアルスラーンの仲間の一人です。

 

少し余談になるのですが、荒川弘氏は女性作家ですね。実は私は鋼の錬金術師を読んでいる間はずっと男性だと思っていました。イラストのタッチを見ても力強いですし、何より男性っぽい名前なので。今でも男性作家だと思っている人は意外と多いんじゃないかな。

 

ハガレンもアルスラーン戦記も読んでますし、先日記事にした三国志の話など、三国志好きなことあって、私が好きな作家さんの一人です。

まあ、作品には男性か女性かはあまり関係ないかな。

 

中世ペルシアを舞台にした架空戦記

アルスラーン戦記は中世ペルシアを舞台にした架空戦記です。原作を田中芳樹氏が書かれており、昨年末に発売された第16巻で完結しています。

 

物語は第一部と第二部に分かれています。

  • 第一部 アルスラーンが様々な仲間を得て王に即位するまで
  • 第二部 蛇王ザッハークとアルスラーン軍との戦い

マンガ版の第7巻は第一部の中盤くらいでしょうか。

 

原作は執筆期間が30年以上に及んだそうで、昨年末に最終巻が刊行されたときは少しニュースになっていました。

 

田中芳樹氏は遅筆というわけではないのでしょうが、他の人に執筆を引き継いだり、完結までに時間がかかっている作品が複数あります。複数の作品を同時に手がけているので、本が出るペースが遅いのかもしれませんね。創竜伝はいつ完結するのだろう?

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アルスラーン戦記のあらすじ

パルス王国は侵攻してきた隣国ルシタニアとの戦いに破れ、剛勇を誇っていたアンドラゴラス王も虜囚とされてしまう。初陣だった王太子アルスラーン万騎長ダリューンに守られ何とか落ち延びる。

 

アルスラーンはダリューンの友人であるナルサスを軍師に迎え、ナルサスの侍童エラムも加わって、パルスの拠点の一つであるペシャワール城塞を目指す。そこには万騎長キシュワード万騎長バフマンが立てこもっていた。

 

ペシャワール城塞への道中で女神官ファランギースと、その美貌に惚れてつきまとっていた旅の楽士ギーヴも加わり、アルスラーン一行は6人となった。

 

一方、ルシタニア軍に属する銀仮面卿ヒルメスは実はパルス王の血統であり、ペシャワール城塞に到着したアルスラーンに襲撃を仕掛ける。ダリューンらの活躍によってヒルメスを撃退したアルスラーンだが、バフマンがヒルメスを助けるような発言をしたことで、自分の出自に思い悩む。

 

ペシャワール城塞と国境を接する隣国シンドゥラでは、王位を巡ってラジェンドラガーデーヴィが争っていた。出征してきたラジェンドラをナルサスの計略で打ち破ったアルスラーンは、背後を固めるためにラジェンドラ軍に協力する。

 

架空戦記の楽しさとペルシア風の読み

あらすじではマンガ版の7巻までを紹介してみました。

 

私は原作である小説を全て読んでいるのですが、小説が刊行され始めたのが何しろ30年前なので、けっこう忘れていたりします。マンガ版を読んで、ああ、そうだった、と再確認しながら楽しんでいます。

 

第一部はアルスラーンのもとに様々な戦士が集うのが一つの見所ですね。楽士ギーヴや女神官のファランギースだけではなく、敵軍シンドゥラの斥候であり、武将であるジャスワントなども仲間に加わります。鉄鎖使いのトゥースイスファーンもこれから登場するんじゃないかな。

 

そして、物語に深みを与えているのが、ペルシア風の読みです。

万騎長は1万人の兵士を率いる将軍なのですが、これを「まんきちょう」ではなく「マルズバーン」と読みます。私などは慣れてしまって、万騎長と書いてあるだけで、脳内でマルズバーンに変換されます。

 

  • 大将軍 エーラーン
  • 女神官 カーヒーナ
  • 全軍突撃 ヤシャスィーン
  • 侍童 レータク
  • 国王 シャーオ
  • 解放王 サルーシャント

など、他にもペルシア風の読みが設定されている言葉がたくさんあります。

 

作者の田中芳樹氏によると登場人物の名前は自分で考えたものではなく、過去にいた実在の人物を組み合わせて創作したそうなので、上記の言葉もペルシア語から作られたものなのかもしれませんね。

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まとめ ー 架空戦記の楽しさをマンガで楽しめる

架空戦記の楽しさは色々とあると思うのですが、田中芳樹氏が書く作品には社会に対する風刺がするどく盛り込まれています。

 

それでいてキャラクターがそれぞれの立場から裏切りを企んだり、それとは逆に自分のことはまったく気にかけずに行動するタイプがいたり、登場する人間も十人十色です。

 

例えば、アルスラーンに協力するナルサスは、6人でルシタニアの追討軍を退けるくらいの知略の持ち主なのですが、アンドラゴラス王には仕えませんでした。

 

アルスラーンがそんなナルサスに味方してもらうように口説くときに、将来自分が国王になったら宮廷画家になって欲しいというエピソードは良いですね。普通であれば宰相とかそういう地位を約束するのでしょうが、絵を趣味とするナルサスにそういう約束をするアルスラーンが微笑ましいです。

 

そして、そのときの周りの反応を描く荒川弘氏の絵がまた心地よいシリーズです^^